農場紹介
西崎ファームの農場の特徴は、なんといっても完全放し飼い(区画分けのフェンスとカラス対策のネットはあります)。
放し飼いで肥育される鴨は工業的に生産される鴨と比べると成長がゆっくりのため、肥育期間を長くしています。
また私たちは農場で鴨を育てているのではなく、鴨に育ってもらっている、と考えています。
鴨を第一に考え、鴨にストレスなく育ってもらうための環境を整えています。
薬やワクチンなども一切不使用のため、飼料も必要な時期に必要な栄養素を重点的に摂取させる(鴨本来の免疫力の向上)、乳酸菌などの善玉菌を広く活用、太陽光(紫外線)による殺菌などの仕組みを取り入れています。
そして肥育するうえで欠かせないお水。
お肉を構成する成分の75%は水分です。
おいしいお水があってこそ、おいしいお肉ができます。
寒すぎず、暑すぎず、筑波山系の南麓からミネラル豊富な水が潤沢に供給されるこの環境は、水鳥である鴨にとって最高の環境です。
- 専用の小屋で大切に保護するヒナ区画
- 少しずつ外の世界にならし始める幼鴨(ようおう)区画
- 合鴨らしい見た目になってきたら移動させる若鴨区画
- 食肉としての味と大きさが決まる成鴨(せいおう)区画
- 産卵を目的とした親鴨区画
- 餌の配合や飼育環境を試験する実験区画
西崎ファームの農場は6つの区画に分かれており、鴨は成長に合わせて区画を次々と移動していきます。
それでは、これからそれぞれの区画の特色を紹介いたします。
ヒナ区画
ヒナがやってきたら、まずヒナ小屋に移します。
ヒナは温度変化にとても敏感です。寒すぎても暑すぎてもすぐに死んでしまいます。外気に極力触れることのないよう設計された、専用の小屋の中でたっぷりのオガクズと厳重な温度管理のもと、ヒナ専用の飼料を与え大切に大切に肥育していきます。
床にまいたオガクズは毎日全量交換し、ふかふかで清潔な居心地の良い空間に仕上げます。
幼鴨(ようおう)区画
少し大きくなってきました。とはいえ体はまだ黄色く、幼さが残ります。
このころには次の区画へと移動することになります。
移動先の区画では、オガクズを減らし外気を取り込みながら、土と外気温に慣らしていきます。このころには既に、飼料も自家配合した幼鴨専用のものに切り替わっています。
若鴨(わかがも)区画
さらに大きくなり、合鴨らしい見た目になってきた段階で若鴨区画に移動をさせます。
屋内スペースと屋外スペースがあり、外の環境に慣らしていきます。
成長具合を確かめながら、成鴨用の餌へと切り替え肥育を行っていきます。
成鴨(せいおう)区画
鴨の味がここで決まります。屋内と屋外との境がなく、昼は屋外でひなたぼっこをし、昼寝に飽きたら歩き回り、草をついばみ、風で動く落ち葉を追いかけ・・・と、自由気ままに過ごしています。また夜は自ら屋内に入り体を休めます。
自然と共生する鴨本来の生活環境に極限まで近づけるべく、日々努力しております。
成鴨区画で1か月ほど肥育したのち、自社食肉加工場にて食肉へと加工されます。
広大な敷地を毎日自由に走り回った、力強いおいしさをぜひご賞味ください。